旅の最後はワシントンD.Cに飛びました。
ニューヨークの宿屋にスーツケースをおいたままで、ボストン、ワシントンD.C.へと、我ながら忙しない旅程を組んでしまいましたが、当初ここは予定していなかったためです。夜にニューヨークラガーディア空港(LGA)に戻り、同じ空港から翌朝ワシントンD.C.へとでかけました。
LGAからワシントンD.C.までのフライトはほんの1時間程度でした。ロナルド・レーガン・ナショナル空港はすっきりとしていてそれ程混んでもおらず、スムーズに地下鉄の駅(メトロレイル)まで移動できました。そこでは、ニューヨークのようにタッチクレジットカードではなく、スマートリップカードを使用することはガイドブックにも書いてあり予備知識としては知っていましたが、いざ改札前の大きな自動販売機の前に立つと他の客もいるし、しばし近くで立ち尽くしていました。親切な黒人の係員のおじさんがApple Walletでの購入方法を教えてくれました。これは一旦チャージするとあとはSuicaと同様に使えて便利でしたが、カード代がかかるのと残金がそのまま残るのが旅行者には一寸問題かなーと思いました。(今でもスマホに弗10.45が残っています。)
電車はニューヨークよりもカラフルで清潔、スマートです。ものの数10分で市内の中枢部に到達しました。まず国立航空宇宙博物館へ行きました。無料ですが長蛇の列に並ばされました。過去から現代への航空機の歴史展示物がありましたが、なんといってもライト兄弟の複葉機の展示は印象に残りました。プロペラ機からジェット機、果てはロケット、宇宙探査機の展示もありました。しかし、ここから離れたダレス国際空港の近くに出来た別館のウドバー・ハジー・センターは日本の戦闘機なども多く展示してあるそうです。行きたかったけれど日数不足で断念しました。
その日はナショナル モールをぶらぶら歩き、主にナショナルギャラリー(国立絵画館)の絵を見てまわりました。広大な館内はとても1日で見て回りきれない程大きく、写真などで見たこともあるような絵画が目白押しでした。しかも無料で公開されていて流石アメリカだと思いました。フェルメールの絵画など3つもあって、しかも人も混みあっておらず、ゆっくり観ることができました。(絵画館の絵は別稿でアップしたいと思います。)
その日はデュポンサークルの近くのホテルに泊まったので、夜は飲食街があるというそちらへ食事に行こうと思いました。しかし夜遅くなって出かけたせいか、途中の道は人通りが少なく、遠くに飲食街は明るく多く見えたのですが、帰り道が心配になってそのままホテルに引き返し近くのShake Shackのハンガーガーで済ませました。
翌朝は予約してあったワシントン記念塔に上るべく、10時前に塔へと出向きました。しかし観光業者からのバウチャーを見せたところ、これではだめだといわれました。QRコードを見せろ、と。そんなメールは届いてなく、スマホを調べてもわかりません。(基本的にはホームページで直接予約を取るシステムですが、無料ながら人数が限られるために非常に予約が取りにくいといわれていますので、業者に頼んだのですが。)途方にくれていると、そのやり取りを見ていたアメリカ夫人がこれをあげると、いって順番の列に加えてくれました。(その詳細は判らず。後でお礼をいいましたが、enjoy your trip. というようなことをいってにっこり微笑んでくれました。まさに地獄に天使といったところです。アメリカ人はこちらからアクションを起こせば困った人には基本的に親切な人が多い、という印象を持ちました。(日本人とて同じことだろうとは思いますが。) 曇り空ではありましたが、塔の上から広大な首都ワシントンが見渡せました。
その後、ナショナルモールをゆっくり歩いて、リンカーン記念館まで行きました。その後、また降り出した小雨の中をホワイトハウスまで歩いていきました。道は今やすっかりテレビでもお馴染みになった商務省、財務省の建物の前を通っていきます。
ホワイトハウスのまわりはそれ程警備の警官なども多くはなく、デモもなく平静な感じでした。観光客は三々五々写真を撮ったりしていました。中にはトランプ大統領のお面を被ったおじさんも出没していました。お馴染みのホワイトハウス正面の噴水のある前庭などを写真に収めました。前日訪れたアートギャラリーが名残惜しく、また観にいきました。帰りの飛行機の便間際近くまで鑑賞し後ろ髪を引かれる思いで退出しました。ニューヨーク最後の夜はグランド・セントラル駅に立ち寄り、大天井などをみてアメリカに別れを告げました。皮肉なことに翌日の朝はくっきりと晴れ上がってマンハッタンのビル群はくっきりと見晴るかせました。また来ることがあるのだろうか、と思いつつ。
かつてミシガンに留学した時に、研修生がニューヨークはアメリカじゃない、といっていましたが、確かに全世界の人々を吸収するブラックホールのような処なのかもしれませんが、やはり魅力的な街で、かなうならば再訪してみたいと思いながら日本行の飛行機に乗り込みました。