リーシュマニア症はNeglected Tropical Skin Diseaseの中で、忘れてはいけない疾患の一つです。本邦では滅多にお目にかかりませんが、熱帯地方からの帰国者、海外からの来日者に稀に発症することがありま…
カテゴリー: スピロヘータ・原虫・虫
Neglected tropical diseases(NTDs)、「顧みられない熱帯病」とは、先進国では患者が少ないことから社会的な関心が低く、発展途上国など熱帯には多いものの、先進国では需要が少なく治療薬などの新規開…
頭部のフケ症の場合、注意しておかなければならないものの一つはアタマジラミ症でしょう。逆にフケなのに子供がシラミではないかと心配して受診される親御さんもいらっしゃいます。 フケかシラミかの鑑別は比較的に簡単です。両者とも1…
「海洋生物による皮膚炎とその治療」という講演会がありました。 講師は赤穂市民病院の和田康夫先生でした。和田先生といえば疥癬ではつとに有名で、昨年は千葉県皮膚の日講演会で市民向けに疥癬の講演を行っていただきました。虫続きと…
毒を持つ虫、生物は毒ヘビ以外にも多く存在します。毒グモ、毒サソリ、毒アリ、毒蜂、ムカデ、毛虫、マダニなどなど多数です。これらは陸上に住む生物ですが、海生生物にも毒を持つものは多く存在します。フグ毒のテトロドトキシンなどは…
マムシによる被害は現在でも年間3000例程あるそうです。多くは軽症で済んでいますが、中には重篤化して死亡するケースも皆無ではないそうです(年間数例程度)。日本の現況について報告例を調べてみました。 【マムシ】 クサリヘビ…
皮膚幼虫移行症とは寄生虫幼虫が本来の固有宿主ではないヒトに偶然寄生し、皮膚内を移動した際に生じる線状の紅斑をはじめとする特異な皮膚症状を呈するものです。その原因となる寄生虫には、顎口虫、旋尾線虫、鉤虫、マンソン裂頭条虫な…
オーストラリア産の毒グモで、本来日本には生息していませんでしたが、1995年に大阪府高石市で最初に発見されて以来、徐々に日本各地にその生息域を拡大していきました。当初は日本には棲み着かないという意見もありましたが、オース…
アオバアリガタハネカクシという、聞きなれない虫による皮膚炎です。 蟻に似た、体長6,7mmの細長い外観で、橙と青黒いダンダラの縞模様なので、一度みたら忘れないと思います。青い鞘翅の中に飛ぶための羽を隠し持っているために「…
いわゆる毛虫、毒蛾などによる皮膚炎は以下の種々のものがありますが、一般によくみられるものは、チャドクガの幼虫による毛虫皮膚炎、イラガによる皮膚炎などがあります。これを中心にして述べてみたいと思います。 【主な有毒鱗翅類】…