抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipid syndrome: APS)は、抗リン脂質抗体の存在下で多臓器の動静脈血栓症、血小板減少症、習慣性流産などの多彩な臨床症状を呈する血液凝固異常症で原発性と全身性エリ…
カテゴリー: 血管炎・紫斑病・循環障害
諸事情により、1ヶ月以上ブログから遠ざかっていたので、一連の血管炎の書いた内容も朧気になってきました。血管炎類似疾患は多岐に亘るのでもうそろそろこの項目から離れますが、最後にリベド様血管症、抗リン脂質抗体症候群(APS)…
下肢に好発する網目状の紫紅色斑を呈する疾患群を網状皮斑(リベド:livedo)と呼びます。 臨床像の違いから1)大理石様皮膚(cutis marmorata)、2)網状皮斑(livedo reticularis)、3)分…
皮膚血管炎に類似した臨床症状を呈しながら、病理組織学的に血管炎を認めない一連の疾患があります。血管炎類似疾患といいます。 その中では大きく、出血性血管病変と閉塞性血管病変に分けられます。 下記のように分類されていますが、…
薬剤によって生じた血管炎を薬剤性血管炎といいます。その頻度はそれ程高くはないものの(全体の3%程度)、皮膚血管炎に占める割合は20~30%ともいわれ、見落とされがちなために実際はもっと多いとする意見もあります。それを念頭…
全身性エリテマトーデス(Systemic lupus erythematodus: SLE)は腎・心・関節・中枢神経など多臓器障害をきたし、若年の女性に好発する原因不明の自己免疫疾患です。皮膚粘膜症状としては頬部の蝶形紅…
先日、下肢静脈瘤治療の講演がありました。 ずっと血管炎のことを書いてきて、静脈瘤は一寸そこからはずれますが、下肢の脈管異常という観点からみれば、むしろこちらの方が、メインです。講演内容の骨子をまとめてみました。 講師は千…
関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis: RA)は関節滑膜炎と骨・軟骨破壊を特徴とする全身性自己免疫疾患ですが、関節以外にもさまざまな臨床症状を伴います。 1951年 SokoloffらはRA患者の筋生検…
膠原病とは1942年にKlempererが提唱した疾患概念です。 全身の結合組織が病変の主座であり、多数の臓器が同時に障害され、どの臓器が病変の中心であるか特定できません。 全身の多臓器に慢性に炎症が持続し、様々な自己免…
閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans: ASO)は主に下肢主幹血管の動脈硬化による狭窄閉塞で末梢への血流が減少し、虚血症状を示します。50歳以上の男性に多く、高血圧、脂質異常、糖尿病な…