ボストンへ

皮膚科の後輩がボストンに留学中なので、表敬訪問をかねて、ボストンに行ってみることにしました。ワシントンD.C.にも行ってみたいので日程に余裕がありません。飛行機で往復すればまだしも、一度アムトラックにも乗ってみたいと思い、行きは列車にすることにしました。
朝早くの列車はペン・ステーションから出発します。その日は明け方から起きたり、気をつけていたはずなのにうっかり寝過ごしてあわてて地下鉄駅まで駆けつけました。8th Streetといういつもと違う駅と薄暗かったということもありますが、うっかり入口を間違いなんと反対方向の電車に乗ってしまい、あわてて戻りましたが、アムトラックはついさっき出てしまった、といわれて呆然自失。2時間遅れの列車になってしまいました。ビジネスクラスの指定席券は無効になるし、おまけにすぐ前の座席のおばさんはボストンまでずっと携帯電話をかけ続け煩いこと。アメリカでは誰も何も言いません。日本ならあり得ないことで、文化の違いでしょうか。でも列車内で大声で話すのはマナー違反ではないのでしょうかね。それやこれやで途中の森や田園風景の景色も心穏やかに眺める気分ではありませんでした。
メールで遅くなることを詫びましたが、それでも彼はにこやかに出迎えてくれました。
彼の留学先のマサチューセッツ総合病院の訪問は見送って、街の中心部とハーバード大学のみの見学となりました。ボストン美術館まで送り届けてくれましたが、なんとも慌ただしい訪問となってしまいました。しかし短いながらも、アメリカ生活のこと、ボストン事情など聴くことができました。折しもトランプ政権に替わって街の様子はどう、と聞きましたが、街全体が大学街のような落ち着いた感じはそれほどの変化はないようでした。しかし、帰国後留学生に対する理不尽な退去命令など状況は悪化しているのかもしれません。(優秀な外国からの留学生を締め出すことは、米国にとって不利益なことは火を見るよりも明らかなことなのに、トランプ大統領にはそれが分からないのでしょうか。パックス・アメリカーナの終わりの始まりだという人もいます。)
ボストンはアメリカ独立の頃からの古い街とあって、建物、佇まいも何か古風というかヨーロッパ的な佇まいを感じました。彼はハーバードの図書館のパスも持っていて、学内を案内してくれました。卒業前、試験期間とあってか、学内は静かでした。意外と狭い印象でしたが、街中いたるところにハーバードのブランチはあるようで医学部も別な処にあるとのことでした。マサチューセッツ工科大学、ボストン大学、バークリー音楽大学など有名どころが目白押しです。
でも今回はまともな観光すらできなく、ボストン美術館も駆け足になってしまいました。いつかニューイングランド、プリンス・エドワード島などををゆっくり訪問して、歴史や自然を味わいたいものだと思いました。