膠原病の指・爪 (2)

【皮膚筋炎】
皮膚筋炎は、主に近位の骨格筋が対称的に侵される原因不明の炎症性疾患で、特徴的かつ様々な皮膚症状を伴います。遺伝的、体質的なベースの上にウイルス感染、自己免疫、内臓悪性腫瘍、感染アレルギーなどが相俟って発症すると考えられています。皮膚筋炎は多発性筋炎とともに様々な筋外病変を伴い、全身性炎症性疾患で、しばしば悪性腫瘍や間質性肺炎などを伴う疾患群で、特発性炎症性ミオパチーの中に含まれています。
その多彩な病型より種々の診断基準が提唱されています。
1975年にBohanとPeterが提唱した診断基準が使われてきました。また1992年には厚生省の研究班がこの診断基準に4項目を加えた9項目からなる診断基準を作成しました。しかしこれらは基本的に筋炎があることが前提であり、近年明らかになってきた筋炎のない(未だ明らかでない)皮膚筋炎は診断から除外されることになってしまいます。また近年同定された抗ARS抗体、抗Mi-2抗体など筋炎特異自己抗体や骨格筋のMRI検査所見が入っていないなど実情にそぐわない点もあります。
最近ではIMCCP(International Myositis Classification Criteria Project)による新たな診断基準案が提唱されてきて診断特異度も上がってきています。この中には皮膚症状の項目も入っていますが、皮膚症状のリスクファクターは高スコアとなっています。(ヘリオトロープ疹 3.3、ゴットロン丘疹 2.3、ゴットロン徴候 3.4)
またClassification Treeではヘリオトロープ疹、メカニックハンドがあれば即診断確定となっています。
皮膚筋炎全般については以前ブログにも書きましたので、皮膚症状特に手指の皮疹に重点をおいて調べて書いてみたいと思います。
【皮膚症状】
《特異度の高い皮疹》
◆ヘリオトロープ疹(heliotrope rash)・・・ヘリオトロープというのは薄紫の花ですが、それに似た色の浮腫性の紅斑が眼瞼周囲、特に上眼瞼部に生じます。皮膚筋炎に特異的ですが、30~50%程度にしかみられません。また出現しても病勢が落ち着くと消退するそうです。黄色人種である日本人はどちらかというと褐色調がかって、赤褐色ないし暗赤色のことが多いようです。それに、ヘリオトロープ疹と鑑別を要する皮膚疾患は接触皮膚炎(かぶれ)を始め、多数ありますので診断には慎重さを要します。丹毒、肉芽腫、リンパ腫、Sweet病などなど・・・。
◆Gottron徴候、Gottron丘疹・・・手指関節背面にみられる紫紅色の角化性紅斑をGottron徴候とよび、丘疹をGottron丘疹とよびます。肘や膝にも同様の変化がみられることがあり、これも広義の意味で同様によばれます。先に述べたように
IMCCPでは重要なリスクファクターとして挙げられています。
逆に手指の内側に同様の角化性の紅斑がみられることがあり、逆Gottron徴候とよばれます。
◆機械工の手(mechanic’s hand)・・・拇指の尺側、第2,3指の橈側に紅斑落屑、亀裂、色素沈着を伴う角化性の皮疹がみられます。皮膚筋炎に特異的にみられ、IMCCPの診断基準案ではヘリオトロープ疹、機械工の手があれば、診断確定とするなど重要性の高い皮疹とされます。ただし、手湿疹などにも似るために慎重な診断が必要です。
これらは機械的な刺激(Köbner現象)が原因になっていると考えられています。
また、この症状は抗ARS抗体症候群といって、間質性肺炎を高率に発生する一群に多くみられるとされます。(しかし必ずしも高率ではありません。)
《しばしばみられる皮疹》
◆爪囲の紅斑、爪上皮の出血点・・・爪囲紅斑、爪上皮出血点(Nail Fold Bleeding: NFB)は近位爪郭から側爪郭部にみられ、末梢循環障害を反映していると考えられています。爪囲紅斑は皮膚筋炎だけではなく、全身性強皮症、エリテマトーデス(SLE)、混合性結合織病(Mixed Connective tssue Disease: MCTD)でもみられます。しかし、爪囲紅斑は皮膚筋炎で最も高頻度にみられます。NFBは全身性強皮症に高頻度にみられるので、これのみでは強皮症との鑑別は困難ですが、他の皮膚症状と合わせると重要な皮膚症状です。しかも皮膚筋炎では病勢を反映するそうで、治療効果の判定や臓器障害の見極めにも役立つそうです。
◆顔面の紅斑・・・様々なタイプの赤みがでます。ヘリオトロープ疹もその一つです。
小児ではSLE(紅斑性狼瘡)に似た蝶型紅斑を示します。顔面全体、特に額、頬、耳前、頚部に浮腫性の紅斑を生じます。時には脂漏性皮膚炎に似た紅斑を頭部、鼻翼部に生じます。露光部(顔面、Vネック、手背など)に皮疹が強く光線過敏症を思わせることもありますが、MEDなどの検査では正常のことが多いそうです。
◆体幹の皮疹・・・頭部から頚、肩、上背部に痒みの強い浮腫性紅斑が生じ、時に中毒疹様に全体に拡大します。肩から上背部のものはショールを掛けたような形にみえるのでショールサインとよばれます。Vネックの紅斑はVネックサインとよばれます。
かゆみのために掻破して線状の紅斑がみられ、鞭打ち様皮膚炎(flagellate erythema)とよばれます。また不整形の紅斑がみられることがあります。これらの紅斑は次第に色素沈着・脱失、萎縮、、落屑、毛細血管拡張などを伴って多型皮膚萎縮(ポイキロデルマ)という状態を呈するようになっていきます。
◆その他の皮疹・・・皮膚筋炎ではその他にも多彩な皮膚症状がみられます。
網状皮斑、石灰沈着、脂肪織炎、皮膚潰瘍、水疱、紫斑、脱毛など

上記の皮疹が全てみられるわけではありませんが、いくつかの特徴的な皮疹がみられれば、診断が確定します。
皮膚筋炎全般については以前当ブログに記載しましたので参考にしてください。(2014年3月~4月)

参考文献

皮膚科臨床アセット 7 皮膚科膠原病診療のすべて 総編集◎古江増隆 専門編集◎佐藤伸一 中山書店 2011

Visual Dermatology Vol.8 No.10 2009 手と顔から見つける膠原病 責任編集 佐藤伸一

東 禹彦: 爪 基礎から臨床まで. 金原出版 第1版第7刷 2013

茂木精一郎. 膠原病update 新しい診断基準 日皮会誌:124(13),2603-2607,2014

Luc Thomas, Myriam Vaudaine, Ximena Wortsman, Gregor B.E. Jemic and Jean-Luc Drapé. Imaging the Nail Unit. Baran and Dawber’s Diseases of the Nails and their Management, Fourth Edition. Edited by Robert Baran, David A.R.de Berker, Mark Holzberg and Luc Thomas.2012 John Wiley and Sons,Ltd. p101-182

Vネック Vネックサイン

ショールサイン ショールサイン

線状皮膚炎 鞭打ち様皮膚炎、しいたけ皮膚炎と酷似した皮疹で、初診時はしいたけ皮膚炎による中毒疹と診断したほどです(実際にしいたけを食べていました。)このような皮疹に対して日本ではscratch dermatitisという言葉の方がよく使われます。ブレオマイシン、ペプレオマイシンなどの薬剤でもみられますが、紅斑、丘疹よりも色素沈着が主体とされます。

爪囲紅斑 爪囲紅斑、爪上皮出血(NFB). 特にNFBは皮膚筋炎の診断に重要とされます.

爪下出血 同部のダーモスコピー.この患者さんでは、ヘリオトロープ疹、Gottron徴候は見られず、顔面は脂漏性皮膚炎様でした.
急激に発症したもので、筋炎症状はみられず、肝酵素の上昇もなし、

膠原病の指・爪(1)

膠原病を一言で定義することは難しいですが、全身の結合組織を系統的に侵襲し、フィブリノイド変性を生じる疾患群で、それぞれの疾患に特異的な自己抗体が出現することから、自己免疫疾患の要素が強いと考えられています。膠原病では特定の臓器だけを侵さずに疾患または患者個人それぞれによって主病変の部位が異なってきます。それで診断は診断基準に基づいてなされています。最近、新たな自己抗体もみつかり国際的な診断基準も見直されてきているそうです。その中には皮膚症状も組み込まれていますが、改定された基準では皮膚症状の重要性がより強調されているようです。近年のダーモスコピーの普及によってより詳細に皮膚病変を観察できるようになったことも寄与しているように思われます。
膠原病の皮疹は全身に現れますので、全身の皮膚をくまなくチェックしないと見落とす危険性はあります。しかし、顔面や手などの露出部に特徴的な皮疹がみられることが多く、短時間の外来診療でもそこを注意深くみることで多くの情報を得ることができます。
膠原病の代表的な疾患である、強皮症、皮膚筋炎、エリテマトーデス(紅斑性老狼瘡)の皮膚症状を指、爪の部分に絞って調べてみました。
【強皮症】
皮膚が浮腫から繊維化、硬化し、萎縮していく原因不明の疾患で種々の内臓臓器に病変を合併する汎発性強皮症と皮膚のみに限局する限局性強皮症があります。
◆レイノー(Raynaud)現象・・・寒冷刺激によって手指の色調が白→紫→赤の三相性の変化をとる現象です。発作性の指足趾の血管のれん縮による色調変化です。基礎疾患を伴わないものを一次性とよび、基礎疾患を伴うものを二次性とよびます。二次性レイノー現象はさまざまな疾患で生じますが、膠原病とりわけ強皮症の初発症状としてみられる頻度が高いです。全身性強皮症の約半数はレイノー現象で発症し、約9割は経過中にレイノー現象を経験するそうです。また皮膚硬化の10年前にレイノー現象のみをみる例もあるそうですので、レイノー現象のある患者さんでは常に強皮症を考えておく必要性があります。(スコア3)
◆手指皮膚硬化・・・全身性強皮症の最も特徴的な皮膚症状ですが、当初は硬いというより浮腫、手指のむくんだ感じで始まることが多いとされます。徐々に中枢に向かって進行します。それで硬いというよりも、指が腫れぼったくないか、指輪が入りにくくなってこないか、などの確認がポイントとなってきます。皮膚の硬化が進んでくると、手指が硬く引き締まってきて、皮膚表面が光沢をもち、屈曲拘縮をきたしてぴったり両手が合わさらなくなってきます。
手指の硬化は強指症(sclerodactylia)とよびますが、皮膚硬化の範囲が肘をこえるものをび漫性全身性強皮症(diffuse cutaneous systemic sclerosis: dcSSc)とよび、肘までに留まるものを限局性全身性強皮症(limited cutaneous SSc: lcSSc)と分けています。
自己抗体のタイプと病型は関連性があり、dsSScだと抗トポイソメラーゼI抗体が、lsSScだと抗セントロメア抗体が陽性にでやすいそうです。(自己抗体 最大スコア3)
2013年の米国リウマチ学会と欧州リウマチ学会の診断基準(2013 ACR/EURAR Classification Criteria)によると、中手指節関節を超える両手指の皮膚の硬化があれば、スコア9でそれだけで強皮症の診断は確定します。(強指症 スコア4、手指腫脹 スコア2)
◆爪上皮の変化・・・強皮症では爪上皮の延長、点状出血、爪囲紅斑などが認められます。正確には毛細血管顕微鏡で確認されますが、これは限られた施設にしか設置されていません。しかし、ダーモスコピーによってもかなり詳細に観察できるとのことです。4つのステージに分けられます。(爪上皮毛細血管異常 スコア2)
stageI: U字型にカーブした拡張した毛細血管が少数みられます。
stageII: 毛細血管の環の数が減少し、正常な血管の中に巨大毛細血管がみられるようになります。
stageIII: 上記の状態が進行し、毛細血管の環は減少し、逆に巨大毛細血管は多くなります。背景はもやがかかったようになります。萎縮した血管もみられます。
stageIV: 多くの無血管領域が出現し、巨大血管も減少し、背景はさらにもやがかかったようになります。
◆指尖部虫喰状瘢痕・潰瘍・・・強皮症の診断基準にも入っているように、本症に特異性の高い所見です。全身性強皮症の約半数にみられ、末梢循環障害を反映しているとされます。必ずしも外傷や皮膚潰瘍が先行するとは限りません。寒冷刺激や喫煙が悪化因子になりますのでこれらを避けることが重要です。(指尖部潰瘍 スコア2、指尖部の陥凹性瘢痕 スコア3)
◆毛細血管拡張・・・爪上皮出血点や毛細血管拡張は病初期から出現することが多く、診断の手助けになります。
Osler病型、斑状型、クモ状血管腫型に分けられます。(毛細血管拡張 スコア2)

肺高血圧症か肺線維症(最大スコア2)

2013年のアメリカリウマチ学会と欧州リウマチ学会の新たな診断基準では上記の臨床、検査項目を点数化して合計点数が9点以上を強皮症と診断する、としています。

参考文献

皮膚科臨床アセット 7 皮膚科膠原病診療のすべて 総編集◎古江増隆 専門編集◎佐藤伸一 中山書店 2011

Visual Dermatology Vol.8 No.10 2009 手と顔から見つける膠原病 責任編集 佐藤伸一

東 禹彦: 爪 基礎から臨床まで. 金原出版 第1版第7刷 2013

茂木精一郎. 膠原病update 新しい診断基準 日皮会誌:124(13),2603-2607,2014

Luc Thomas, Myriam Vaudaine, Ximena Wortsman, Gregor B.E. Jemic and Jean-Luc Drapé. Imaging the Nail Unit. Baran and Dawber’s Diseases of the Nails and their Management, Fourth Edition. Edited by Robert Baran, David A.R.de Berker, Mark Holzberg and Luc Thomas.2012 John Wiley and Sons,Ltd. p101-182

手硬化 手指の浮腫状硬化

指潰瘍2 指尖部虫喰状瘢痕

指潰瘍 指尖部の潰瘍、虫喰状瘢痕

指先 肝心な爪上皮のダーモスコピーは撮っていません.

毛細血管拡張 Osler病型毛細血管拡張

 

 

八ヶ岳へ

連休に八ヶ岳に行ってきました。
連休があると、ついどこかの山に、へと思いが至るのは昔からですが、心とうらはらに体は年毎にきつくなり間際までぐずぐずしてやはりやめた、ということが多くなりました。
今回も疲れるし、寒いし、とは思いつつも山道具を車に放り込んで八ヶ岳へと向かいました。
何年ぶりの美濃戸口でしょうか。タイヤチェーンは持参してきたけれど、美濃戸まではかなり雪が深そうなので、ここの駐車場止まりとしました。
4駆の轍のついた雪道を歩き始めました。若い頃はいろんな季節に通った道ですが、もう昔の仲間とはしばらく一緒に歩いていません。皆もう山は卒業してしまったのかしら、あるいは新たな山に向かっているのだろうか、などと思いつつ・・・。
1時間程して美濃戸に着きました。一休みして柳川北沢への道へ入りました。道はラッセルしてあるのでそれほど潜りません。午後に出発したためか、下山者とはすれ違いますが、登る人はまばらでした。途中から小雪模様でしたが、風も少なく歩きよかったです。それでも最後は疲れてしまい、足がなかなか前に進みませんでした。
眼の前に人工氷漠のアイスキャンディーが現れたときはびっくりしてしまいました。昔はそんな人工物はなかったなー、またしても浦島太郎の気分です。
赤岳鉱泉は暖かく快適でした。前日は混んでいて、夕食は4回転だったとか。本日は2回転のみです。
八ヶ岳は雪は少ないですが結構寒く、以前は凍りついたテントに凍えながら泊まったものでした。もうそんなことはできません。やはり暖かい山小屋がいいです。夕食は肉料理なども出て、山小屋にしては結構豪華でした。
食堂はWi-Fiも使えて、食後にワイン、コーヒーなども注文できます。山の書棚で寛いでいるともう雪山に出かけていく気分も萎えてきかかりました。妻にメールすると「歳を考えなさい、年寄りの冷や水といわれないように気をつけて」と厳しい返事が返ってきました。赤岳頂上まで登ると帰りで疲れてトラバースでスリップするかもしれないし中央道の渋滞に捕まって深夜の帰宅になるなーなどと、ほろ酔い気分も相俟って気持ちは楽な方へ、楽な方へと次第に傾いていきました。
翌日はまずまずの天気でしたが、支度も朝食もゆっくりです。
赤岳をやめて、硫黄岳ももういいか、とあきらめて大同心の写真を撮って帰ろうかと思いました。
中山乗越から中山展望台に登り、シャッターチャンスをうかがいましたが、一向にガスがはれません。阿弥陀岳、赤岳は次第にガスが切れて頂上が窺えるようになってきました。文三郎道を赤岳に向かう人もちらほらみられました。
しかし、横岳から大同心の岩壁はなかなか顔を現してくれませんでした。かつて登った雪の中山尾根や小同心のことなどを懐かしく思いおこしていました。小一時間ほどねばってから諦めて行者小屋へと下っていきました。
皮肉なことに柳川南沢にまで下るとあれだけガスっていた大同心が見え始めました。一寸粘りが足りなかったようでした。
でも、雪に覆われた森林を歩くのもなかなかおつなものです。日の光が木の間隠れに差し込んで雪面がきらきら輝いていました。とても気持ちよくリフレッシュできた山行きでした。

八つ1

八つ2

八つ3

横岳 八つ5

八つ6

中山尾根1 かつて友人と登った中山尾根

中山尾根2

ボー線条(Beau’s line)

ボー線条(Beau’s line)とは、すべての爪甲のほぼ同じ位置に横走する線条の溝を形成するものです。
1836年JHS Beauはチフスから回復した患者の爪に横走する線条が生じることを報告しました。その後、様々な原因によって同様な線条が生じることが知られるようになりましたが、最初の報告者の名前を冠してBeau線条と呼ばれるようになりました。
その病態は、様々な原因によって爪母レベルで爪甲の成長が一時的に減速、あるいは停止して爪甲が薄くなり横溝を形成するもので、その原因が取り除かれれば元に戻ります。
溝の幅は病因の長さに相関して、ひどく長ければ深く幅広くなりますし、発症が急激か徐々にかによって、スロープの傾きが変わってきます。指の爪は一般的に一日0.1~0.15mm伸びるとされるので溝の位置によって大よその原因の時期を推定することができます。
ただし、様々な因子によって爪の成長スピードは変っていますので一律に決めることはできません。拇指はスピードが速く5,6か月前までの情報を持ちますが、拇趾はスピードが遅いので2年前までの情報を持つとされます。
抗がん剤などの治療では、その治療クールの間隔ごとに数条のボー線条がみられることがあります。
ボー線条も初期は異常角化のために白い横線条として現れます。これはミーズ線条(Mees line)と呼ばれMeesが砒素で自殺をはかった人にみられたのを報告したのにちなんでそう呼ばれますが、ボー線条と同様に様々な疾患の後にみられます。あるいはshoreline nailとも呼ばれます。
爪の発育停止が1~2週間続くと横溝は深くなって爪甲脱落症(onychomadesis)が生じます。
ボー線条の原因は枚挙にいとまがないほどに多いですが、大きく先天性、全身性の疾患、皮膚疾患、薬剤、物理、化学的な爪へのダメージ、などに分けられるようです。
多くは重篤な疾患の後などで、比較的原因は推定できますが、中には手足口病の後や、薬剤など本人が全く関連を意識していない場合もあります。また高山への登山、潜水夫などにもみられたとの報告もあるそうです。

参考文献

東 禹彦: 爪 基礎から臨床まで. 金原出版 第1版第7刷 2013

David A.R. de Berker and Robert Baran: Science of the Nail Apparatus. Baran and Dawber’s Diseases of the Nails and their Management, Fourth Edition. Edited by Robert Baran, David A.R.de Berker, Mark Holzberg and Luc Thomas.2012 John Wiley and Sons,Ltd. p1-50

Adam I. Rubin and Robert Baran: Physical Signs. Baran and Dawber’s Diseases of the Nails and their Management, Fourth Edition. Edited by Robert Baran, David A.R.de Berker, Mark Holzberg and Luc Thomas.2012 John Wiley and Sons,Ltd. p51-99

Mark Holzberg:The Nail in Systemic Disease. Baran and Dawber’s Diseases of the Nails and their Management, Fourth Edition. Edited by Robert Baran, David A.R.de Berker, Mark Holzberg and Luc Thomas.2012 John Wiley and Sons,Ltd. p316-362

爪変形3 手足口病の後

爪ダイエット ダイエットで1か月で5Kg減量

乾癬紅皮症 乾癬性紅皮症.陥没ではないので厳密にはボー線条とはいわないかもしれませんが。横一線の変化を示しています.

 

 

中原寺メール1/13

【前住職閑話】―2015年1月13日発―
 新年は笑いでスタートしたいとの思いがあって、5年ほど前から仏教婦人会の新年懇親会で座興に私の落語を披露しています。
 もちろん下手の横好き以前のお粗末さではありますが、案外落語好きの人っているもんです。
また実際やってみると話芸の面白さと結構やりがいがあるものです。
 先日10日の出し物は、かつての落語界の大御所古今亭志ん生の滑稽ばなし「千早ふる」でした。急ごしらえの芸名は、勝手に孫弟子と自称した「古今亭こんちく生」。
 おなじみ百人一首の在原業平の和歌「千早ふる 神代もきかず竜田川 からくれないに 水くぐるとは」の珍解釈の話です。
 落語は仏教と結びつく話が意外に多く、「寿限無」、「蒟蒻問答」、「宗論」など聞き覚えがあると思います。
 笑いとかユーモアのある日々を心がけてみませんか。
滑稽話は頭の回転と柔らかさを助長してくれる薬です。お医者さんの出す薬は薬害を伴いますが、特に古典の笑い話は心の健康を作り出す効能がることは科学や医学でも実証しているのはご存じだと思います。 
 落語から仏教を知り、関心を持つようにするのも一つの方法です。
外から出演の声?がかかるよう(ありえませんが)芸を磨いていきます。
もっとも本業は仏法を伝える僧侶、布教使であることは少しも揺るぎませんが…。今年もよろしくお願いします。

匙(さじ)状爪

形からみて、スプーンネイル(spoon nail, koilonychia)とも呼ばれます。丁度ばち状指と反対の状態です。親指が一番多く、次いで親趾です。ただし生後数年は親趾では正常でもみられる現象です(5%程度)。1~3指に多くみられます。
スプーンネイルは鉄欠乏性貧血や、Plummer-Vinson症候群でみられることが知られていて、医学関係者には有名です。しかし、このことは過大評価された知識のようです。むしろ、実際は局所の刺激、その他様々な疾患に伴っておきてきます。抵色素性貧血によって生じる爪の変化はむしろ爪甲の層状分裂と、蒼白化であるといいます(東による)。
また先天的例や、人種差もあるようで、チベットでは多くみられるそうです。高度と爪甲の成長遅延が関係しているとも考えられています。
乾癬や爪眞菌症でも起こることがあります。また消化器系の癌によっても生じたとの報告があります。鉄だけではなく、蛋白質などの吸収障害が影響したものと考えられています。またアミノ酸の中の硫黄濃度の低下が原因とする報告もあります。
局所では化学的な要因として有機溶剤、美容師が使う種々の薬剤などでも生じえます。爪は一般的に菲薄化します。
一方、物理的な要因としては指趾先に力がかかる仕事に従事している人に生じます。アフリカの人力車の車夫の足趾に生じた例の報告があります。また常に重いものを持ち運ぶ人にも生じます。この際は爪は薄くはならず、むしろ全体に厚くなりつつ反り返る傾向があります。
子どもの場合は、裸足で歩いたり、きつい靴を履くことも関係しているとのことです。

参考文献

東 禹彦: 爪 基礎から臨床まで. 金原出版 第1版第7刷 2013

Mark Holzberg:The Nail in Systemic Disease. Baran and Dawber’s Diseases of the Nails and their Management, Fourth Edition. Edited by Robert Baran, David A.R.de Berker, Mark Holzberg and Luc Thomas.2012 John Wiley and Sons,Ltd. p316-362

さじ状爪1

さじ状爪2

ばち状爪

ばち状指とは、指趾の末端に限局して、軟部組織の肥大が生じて爪甲の根元の窪みがなくなって、指先が太鼓撥のように膨らんだものをいいます。爪甲の膨らんだ様子が時計皿のように凸面になっているので時計皿爪ともよばれます。
紀元前5世紀にヒポクラテスは膿胸の患者さんでばち状爪がみられることを認知していたそうで、そのためにこの状態はヒポクラテス爪ともよばれています。
【症状】
定常の爪では爪の根元はやや窪んでいます。目の前に指を水平にかざすと、爪と末端の指の関節部との間にわずかな窪みがみえます。この角度は正常では160度だそうです。ばち状指になると180度(水平)、あるいはそれ以上になって上に彎曲して凸面になってきます。
これを簡単に確認する方法としてSchamrothの方法があります。左右の同じ指の爪同志を背面でくっつけるように合わせます。正常では爪の根元部分(爪郭部)に細長い菱形の隙間ができるはずです。ばち状指になるとこの隙間がなくなってきます。
一般的に第1指趾に始まりますが、次第にその他の指にも進行していくそうです。症状は足趾よりも指のほうに顕著にでやすいようです。
【病態】
どのような機序で、ばち状指ができあがるのかについては諸説あり、結論はでていません。ただ、初期には爪の根元の皮膚とその下の骨の間の軟部組織に浮腫が生じ、後には血管、線維の肥大が起きてきます。上から圧すると爪が上下に動く感触があります。
先天性に生じる場合を除けば、各種内臓疾患に伴って生じます。発症機序には諸説あり、組織低酸素説、血管拡張作用物質説、迷走神経刺激説、中毒物質説などが考えらえています。
中でもPDGF(platelet-derived growth factor)の関与によって上記のような組織の変化を生じるという説が有力です。肺循環に異常があれば大きな血小板が形成され、指先でPDGFを放出するそうです。またIL-6の関与、肝硬変に伴ってHGF(hepatocyte growth factor)が増加して症状を引き起こすという報告もあります。
【分類】
1)先天性
pachydermoperiostosis
常染色体優性遺伝性疾患で、男性に圧倒的に多いとされます。末梢の長管骨すなわち、腕、下腿や手足の骨の骨膜肥厚があり、四肢は太く関節腫脹と痛みを伴い、ばち状指を伴います。頭部、顔面特に額に皮膚の肥厚と皺の形成(脳回転状皮膚)、脂ぎった顔を認めます。この場合は心肺に異常はなく、従って血流量にも異常はみられません。
ばち状指だけがみられる先天性の変化もあるそうです。
2)後天性
様々な全身疾患に伴って生じてきます。
有名なものは慢性の肺疾患に伴うものです。膿胸、肺結核、塵肺、サルコイドーシス、喘息、気管支拡張症などなどです。病気が進行すればばち状指も進行するといわれますが、肺癌に伴ったものでは比較的早期から生じるケースもあるそうです。IL-6が原因になっているという報告もあります。肺癌に伴う場合は二次性肥大性骨関節症を生じ易いとされます。長管骨の骨膜性肥大、関節炎、関節痛、筋力低下等が認められます。肺癌を切除すれば症状も軽減するそうです。ただし、迷走神経切除のみでも軽減するという報告もあります。これは心不全などに伴う場合もあります。
心疾患ではチアノーゼを伴う先天性の心疾患では2歳頃からすでにばち状指を生じるそうです。うっ血性心不全、心内膜炎などでも生じえます。
その他、様々な全身疾患での報告があります。
甲状腺機能亢進症、肝疾患、消化器疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病、消化器がんなど)、全身性エリテマトーデス、ホジキン病、Crow-Fukase症候群、また職業性に塩化ビニールに曝露して生じた例もあるそうです。
【治療】
治療は原因となっている疾患の治療によるしかありません。逆にいうと後天性のばち状指には必ずその原因となる疾患があるということです。

参考文献

東 禹彦: 爪 基礎から臨床まで. 金原出版 第1版第7刷 2013

Mark Holzberg:The Nail in Systemic Disease. Baran and Dawber’s Diseases of the Nails and their Management, Fourth Edition. Edited by Robert Baran, David A.R.de Berker, Mark Holzberg and Luc Thomas.2012 John Wiley and Sons,Ltd. p316-362

ばち状指3

ばち状指1

爪乾癬

乾癬は日本では人口の約0.2~0.3%の発症率といわれますから、爪乾癬はそれ程多い病態ではありません。しかしながら、欧米では発症率は一桁上がって、人口の1-2%、ある集団ではもっと高い発症率です。今年WHOでは乾癬を「苦痛を伴い、外観を損ない、機能障害をもたらす慢性・非感染性で成人病をも多く伴う、生涯に亘ってQOLを障害する疾患で、持続的なサポートが必要な疾患」と認定しました。全世界の罹患者数は1億2500万人以上といわれています。爪乾癬の割合は30~50%程度とされますが、乾癬患者の生涯のうちで、爪に皮疹を生じるのは80-90%ともいわれますから、 数千万人~一億人位の人が爪乾癬を経験しているということになり、決して少ないものではありません。
それで、爪乾癬について調べてまとめてみました。
【発生率】
乾癬の患者での爪病変の発生率は正確にはわかりません。30~50%という記述もありますが、一生涯のうち爪病変の生じる割合は高く80~90%ともいわれます。点状陥凹など軽症の変化を含めると一度はほとんどの患者でみられるのかもしれません。明確なのは年齢が上がるにつれ、爪病変を伴う確率が高くなることです。
患者さんの93%は爪病変の見た目が気になるし、50%程は仕事に差し支えたり、痛みを訴えています。
【症状】
若年発症の患者さんは爪病変は高度になりがちです。小児例では80%に点状陥凹がみられます。次いで多いのが爪剥離症です。その他の変化として変色、点状出血、爪の肥厚・角質増殖、爪甲の消失・ぼろぼろ化などがあります。ただ、頻度は報告者によってかなり差があります。
爪母の近位側(爪の根元のほう)の細胞増殖は爪甲表面に進んでいくので、爪甲表面の炎症、不全角化をおこし、爪の表面から脱落し、表面の凹みを生じます。爪母の遠位側(爪の先のほう、爪半月の辺り)の細胞増殖は爪甲底面に進んでいくので、爪床部での炎症を表し、白色爪の変化や油染み斑点(oil stain)とよばれる褐紅色斑点がみられます。また点状陥凹にも関与しているともいわれます。この長さ、深さは病変の持続期間の長さや激しさを反映しているといわれます。爪床の炎症はまた爪甲剥離を引き起こします。乾癬に伴う爪甲剥離は、周囲のピンク色の正常部位との境界に黄紅色の辺縁帯をみることが特徴です。
爪床の病変が激しい場合は爪甲下角質増殖をきたし、縦長の点状出血を生じます。増殖の程度は乾癬病変の強さを反映しています。正常の爪では角化の最終マーカーであるK1,K10はみられませんが、乾癬ではこれらのマーカーがみられます。
爪囲の乾癬は爪囲炎に似ます。時には二次的にカンジダ性爪囲炎を伴う場合もありますので、真菌鏡検は必要です。
点状陥凹と同じ病態でより深く、横に線状に陥凹を生じる場合があります。(Beau’s line)。さらに炎症が強く、長く続くと爪甲の脱落をきたします。
色調の変化は白、黄色、緑色などがあり、剥離や炎症、出血、血清滲出成分(糖蛋白)などがからみあって生じますが、微生物(カンジダ、白癬菌、緑膿菌)などの混合感染を常に考えておく必要があります。
【乾癬性関節炎】
爪及び爪囲の乾癬が高度な場合は乾癬性関節炎を考える必要があります。必ずしも皮疹部位と関節炎の部位が一致するとは限りませんが、DIP関節(遠位指節間関節)の付着部の炎症(enthesitis)を伴うことが多いとされます。爪周囲と関節の血流が同一であることや、解剖学的に近縁であることなども同時に乾癬の炎症が起こり易い証左になります。X線撮影やMRIも診断に有用です。病理組織所見は乾癬の診断を補強、確定します。これに対して関節リウマチではPIP関節(近位指節間関節)の滑膜炎(synovitis)の形をとるとされています。
爪乾癬の病変の程度を評価する指標として、NAPSI(Nail Psoriasis Severity Index)が使われています。爪を十字に4当分して爪母と爪床に上記に述べた乾癬の病変が有るか無いかで、0~4にスコアを付けます。20本の指、足趾の爪で合算し、最高点は80となります。
ただ、これは爪病変の重症度は度外視していますし、判定者によってかなりばらつきがでてくるそうです。
【鑑別疾患】
無菌性膿胞を生じる疾患で、乾癬の近縁の疾患がいくつかあります。掌蹠膿胞症(PPP)、Hallopeau稽留性肢端皮膚炎、膿胞性細菌疹などがあります。これらと膿胞性乾癬との異同は議論のあるとことで明確な線引きはできていません。近年膿胞性乾癬の一部で遺伝子異常が発見されましたDITRA(deficiency of interleukin-36 receptor antagonist)。PPPやHallopeauの一部にもIL36RN遺伝子の変異が報告されています。今後これらの疾患概念のパラダイムシフトが起こる発見です。これらの疾患でも爪の変化がみられ、臨床的な異同の解説もされていますが、今後変わっていきそうです。
【悪化因子】
一般の乾癬の増悪因子と同様ですが、特に爪の場合は局所の刺激がケブネル現象として悪化につながります。いじったり、爪の変形や角質を取り除こうと擦ったり、削ったり、尖ったもので掻き出したりすることで余計悪化します。
局所や全身の感染症も悪化要因になります。結膜炎や尿道炎、関節炎を伴ってくればReiter病なども考えられます。
薬剤性に爪の症状が悪化するものもあります。種々のものが挙げられていますが、主なものは下記の薬剤です。
リチウム製剤・・・イノシトール欠乏説が有力です。これに伴って細胞内伝達機構を障害し、細胞内のカルシウム濃度を下げ、細胞増殖に導く。精神科の薬剤(躁病、躁状態)として使われます。
β遮断剤・・・アデニール酸シクラーゼの受容体を遮断しcAMPを低下させ、細胞内カルシウム濃度が低下。降圧剤
カルシウム拮抗薬・・・細胞のカルシウムチャンネルに作用して、表皮細胞内のカルシウム濃度を下げ、細胞増殖させることによる。
非ステロイド性抗炎症薬・・・アラキドン酸代謝のシクロオキシゲナーゼに作用し、プロスタグランジンE2を抑制する。これによってサイクリックAMP(cAMP)の低下をきたし、細胞内カルシウム濃度が低下し、細胞増殖に導く。
上記以外にも多くの、薬剤(抗生剤、抗真菌剤など)で乾癬の症状が悪化することが分かっています。
【治療】
爪乾癬の治療は難しいことは、様々な文献に書かれています。
一般的な乾癬の治療は爪に対して全て試みられてはいるようですが、なかなか著効とまではいかないようです。ただし、強いランクのステロイド外用剤、あるいはそれにビタミンD3製剤を加えたものの外用剤は一定の効果をあげているようです。
効果的なのはステロイド剤の局所注射と生物学的製剤のようです。トリアムシノロンを爪母、爪床に局所注射する方法は有効だそうですが、東によると実際に行ってみると痛みが強く、爪甲下の出血もあり、麻酔注射が必要などいろいろと問題もありそうです。またステロイド剤の副作用のために小児には行えません。
光線療法については、PUVA療法が一定の効果があるとの報告もあります。ナローバンドUVBが有効との報告もありますが、UVBがどの程度爪を透過して効果を発揮するかは疑問視する向きもあります。ただし、近年多く使われだした、エキシマライトはUVB波長領域ながらその強力なエネルギー量で爪乾癬に一定の効果があるとする報告もあります。
X線照射は過去に試みられて、有効なことは分かっていますが、その発癌性のために現在は行うべきではないとされています。但し低線量の照射は高齢者の爪乾癬に対しては行ってもよい選択肢とする意見もあります。
レチノイド、シクロスポリン、メソトレキセートなどの全身投与は一定の効果がありますが、その副作用には注意が必要で、細心の注意を払う必要があります。
近年は重症の乾癬の治療に対して、生物学的製剤が用いられるようになってきました。さらに爪の乾癬では乾癬性関節炎を伴うことが多いことがされており、この場合早期に関節炎を治療することの重要性が強調されるようになって、生物学的製剤の重要性が高まってきています。この分野は年々新しい薬剤が導入されてきていますが、その評価や最適のコンビネーションの治療法、適用などは今後の問題かと思われます。
また、抗TNF-α製剤でみられる乾癬病変の増悪(paradoxical reaction)には注意が必要とされます。特に爪病変や爪周囲のPPP様の膿疱性病変がこの製剤ではみられることがあるとされます。
しかし、爪乾癬に対して最も期待できる治療分野といえるかと思われます。

参考文献

Mark Holzberg and Robert Baran: The Nail in Dermatological Disease. Baran and Dawber’s Diseases of the Nails and their management, Fourth Edition. Edited by Robert Baran, David A.R.de Berker, Mark Holzberg and Luc Thomas. 2012 John Wiley and Sons,Ltd. p257-280

東 禹彦: 爪 基礎から臨床まで. 金原出版 第1版第7刷 2013

点状陥没 点状陥凹

爪剥離陥没 爪甲剥離・点状陥凹・線状出血

乾癬角質 爪甲下角質増殖

乾癬関節症 乾癬性関節炎(指趾炎・仙腸関節炎・脊椎炎を伴う)

乾癬紅皮症 乾癬性紅皮症