第87回日本皮膚科学会東京支部学術大会で、水疱症の治療:「匠の治療」から 水疱症の治療については以前調べてまとめました。数年たって今回の講演を聴いて進歩、変化したことを中心に知識をアップデートして書いてみたいと思います…
カテゴリー: 水疱症・膿疱症
表皮水疱症(epidermolysis bullosa:EB)に対する治療において、前回は実臨床で一般的に行われている事項を書きました。 今回は、先進的に開発中の治療や将来の研究的な試みについて書いてみます。 これらはE…
表皮水疱症(epidermolysis bullosa:EB)に対する治療は、遺伝子治療やiPS細胞を用いた治療や幹細胞移植などの研究や臨床応用に向けた治験などが先端施設では報告されてはいますが、一般的にはまだ施行されて…
表皮水疱症(先天性表皮水疱症 epidermolysis bullosa hereditaria:EB)は表皮基底膜構成蛋白をコードする遺伝子の変異により発症し、その部位で皮膚の脆弱性が生じた結果、水疱を形成します。近年…
水疱性類天疱瘡(Bollous pemphigoid:BP)は高に齢者に好発し、全身に痒みの強い紅斑と水疱を生じる自己免疫性水疱症です。その病理は表皮下水疱ができることで、病態は表皮真皮接着構造であるヘミデスモゾームの構…
類天疱瘡の治療をガイドラインを基にまとめてみました。 日本皮膚科学会ガイドライン 類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む)診療ガイドライン 類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む)診療ガイドライン作成委員会 日皮会誌:127(7),…
類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む)診療ガイドラインを基に基本事項をまとめてみました。 類天疱瘡群は表皮基底膜部に自己抗体が沈着して表皮下水疱を形成する水疱症です。 大きく類天疱瘡と後天性表皮水疱症に分けられます。また類天…
天疱瘡診療ガイドラインの内容を基に調べてみました。 【治療指針】 早期診断の必要性、初期治療の重要性を認識することが肝要。 治療は導入期と維持期に分け、方針をたてる。 🔷導入期 病勢を制御でき新生水疱がで…
天疱瘡の基本事項について、日本皮膚科学会ガイドラインから抜き書きし、纏めてみました。 【天疱瘡の定義】 皮膚・粘膜に病変が認められる自己免疫性水疱性疾患で、病理組織学的に表皮細胞間の接着が障害される結果棘融解(acant…
今年の日本皮膚科学会総会の会頭の慶應大学皮膚科の天谷先生は天疱瘡、水疱症の専門家なので、それに関連した講演も多くありました。日頃開業医としては、めったにお目にかからない疾患群で、このブログにも書いたことはなかったように思…