Snap Diagnosis

皮膚科の醍醐味の一つに、Snap Diagnosis(Blick Diagnose)があります。一瞬で見抜ける疾患の事をいいます。
解っている医師にとっては瞬間で病名が解ります。知らない医師にとっては(疾患にもよりますが)、長い時間皮膚科の参考書を調べても中々正解に辿り着けない、こともあり得ます。
勿論、ごく初歩的な一般的な疾患から一生の内にほぼお目にかからないようなレアな疾患もあります。
そのような疾患は度外視するとして、思いつくままに部位別に皮膚病変を挙げてみていきたいと思い立ちました。
いかにも、行き当たりばったりの思いつきで恐縮ですが。
梅林芳弘先生や、大原國明先生は、それを主眼とした著書を上梓されています。それらも道標としながらそれ程格調高くはなく、一瞬で解る皮膚疾患(皮膚の変化)を少しずつアップしていきたいと思います。

参考書
梅林芳弘 [編著] 皮膚科医の「見る技術」! 一瞬で見抜く疾患 100 秀潤社 東京 2014

大原國明 Visual Dermatology 秀潤社 各号

宇原 久 皮膚科診断をきわめる 秀潤社 東京 2016

P.S. Snap Diagnosisの利点は勿論、卓越したコンピューターのような慧眼で何の機器も使わずに一瞬のうちに疾患を見抜いてしまうことにつきます。患者さんは安くて、何の痛い検査も要りません。
欠点は余りに直ぐに解答を出すと患者としては、チラッと見ただけで何の検査もしてくれなく、いい加減にあしらわれた、薮医者じゃないか、と逆な評価をえ易いこと、似て非なる疾患が皮膚科には多いので、そちらに思い込むと大やけどをしかねない事でしょうか。それらを勘案しても優れた技術ではあります。