足趾の潰瘍・壊死

膠原病の指・足趾、爪囲のことを書いていて、どうも気になることがあります。
足先の色の変化や傷はよくみかけるのですが、その原因は千差万別でしかも重大な病気であったり、その部分症状だったりすることがあります。
自身で全て経験したわけではないのですが、教本によると潰瘍→壊死→壊疽→切断などの記載もあります。
膠原病、とりわけ強皮症からの壊死は注意が必要ですが、その他にも壊死をきたす疾患は様々です。
仔細にそれぞれを書くのは一寸無理ですが、結構多くの病気があるということだけでも参考にして下さい。
足先の色、温度、痛みには十分気を付けて注意を払っておいて下さい。特に糖尿病の方、動脈硬化の方。
◆全身性強皮症
◆全身性エリテマトーデス(SLE)
◆クリオグロブリン血症
◆糖尿病性壊疽
◆コレステロール結晶塞栓症
◆Buerger病
◆結節性多発動脈炎、各種血管炎
◆閉塞性動脈硬化症
◆趾端紅痛症
◆細菌性壊疽、敗血症
◆電撃性紫斑病
◆悪性腫瘍
◆凍傷
◆低温熱傷
◆クラインフェルター症候群
◆プロテインS異常症
その他にもいろいろな疾患の部分症状として挙げられています(HIV、サルコイドーシス、ハンセン氏病などなど)。この中で末梢動脈疾患(peripheral arterial disease: PAD)の徴候のひとつであり、安静時にも痛みのある足趾の潰瘍、壊死をきたす重症虚血肢( critical limb ischemia: CLI)については以前当ブログに書きましたので参考にして下さい。(2014年3月)
いつか機会があれば血管炎などについて調べて書いてみたいと思います。

足趾潰瘍

足趾潰瘍2