中原寺メール5/9

【住職閑話】
 折角のゴールデンウイークというのに、車やバスによる痛ましい事故があとを絶ちません。
 入学したばかりの小学生、お腹に小さな命を宿しながら亡くなっていった女性、ディズニーランドを楽しみにしていたツアーバスの乗客等々。犠牲者の姿を見るにつけ何ともいいようのない悲しみです。
 悲喜こもごもの人生は昔も今もこれからも変わることはありません。
仏教はいつも私たちに警告しています。
「人生は無常にして、世間は安らかではない。朝に紅顔あって、夕べには白骨となれる身である。人間はあわただしく務めをし、自らのいのちが刻々と去っていることに気づかない。ともし火の風の中にありながら意識することもなく過ごしている」と。
 こうしたわが緊急の姿であることは、発達した科学も進歩する医学も経済も教えてはくれません。
人間存在の根本的課題は仏教しか教えません。
足元を教えるのが仏教で、足元をしっかりとしなければどこまで行っても踏み惑うていることになります。
 蓮如さん(室町期の僧)は、「行く先向こうばかりを見て足元を見なければ、踏み損なう。人のうえばかり見て、わが身のうえのことを心がけなければ重大な事である」と申されています。
 デジタル時計を見ながらなにを感じますか?
しばし眺めることも大事かと思いますが‥。

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