日本皮膚科学会総会が京都で開催され、参加してきました。
同僚などをはじめ、多くの人が素晴らしい学会だったと言っていました。
さすが、国際的に有名で各基礎分野に人脈を持つ、京都大学皮膚科椛島教授が会頭を務めただけあって、海外の著名人、ノーベル賞級(実際に本庶先生、山中先生も講演)の学者を招聘するなど圧倒的な陣容だったように思われます。
新型コロナも下火になった(?)ようで、対面形式の学会が戻ってきました。今回もハイブリッドではありましたが。
多くの若手の皮膚科医をはじめ現役の皮膚科の先生方が一杯会場にあふれていました。皆さんいきいきとして講演、談話、情報交換を楽しんでいるようにみうけられました。
小生はといえば、老化した頭には最新の皮膚科の内容は難しく、何回聞いても覚えられない、遺伝子や新規薬剤の機序などが洪水のように降りかかってくるようで、一寸もうついていけない感じでした。
少し前までは新規の薬剤や病態、新発見などに興味を覚えてわくわくしたものですが、もうお腹一杯(頭一杯?)で”暖簾に腕押し”の様になりました。
最近は特に一般開業医と先端病院との医療の格差をひしひしと感じます。強い薬(患者さんの俗にいう)は我々の手にあまり、ロートル爺医は外野で眺めているような感じです。中には老いてますますさかんに、研究、新規臨床に精を出しておられるドクターもいるようですが。
多くの基礎医学者や海外の学者や椛島会頭の精力的な、素晴らしい講演を聴き、彼らと比較するのもお門違いではありますが、同じ人間でどうしてこんなに違うのかと一寸へこんで一時学会場を離れました。京都探索でもするか、といつものように無計画に南禅寺、哲学の道方面を目指しました。
京阪電車に乗り、三条を過ぎたら修学院離宮でも行ってみようかと思い立ち、出かけたら3時で終了、との看板があり、踵を返して、そうだ鞍馬寺でも行ってみようと思い立ちました。夕方の寺門では『もう奥の院は閉まっていますよ、行くなら外からお参りしてください、その代わり参拝料は要りません』、といわれ人気の少ない参道を小一時間登ってお参りしました。
土曜日の夜は懇親会でした。その前にデルマトオーケストラ&コーラスがあり、ほぼ素人の皮膚科の先生方によるベートーベンの第九の演奏、合唱がありました。自身がフルート奏者でもある戸倉新樹先生の先導ではじまった演奏は素晴らしく、本当に素人?本当に皮膚科医?とびっくりでした。海外の先生方も大絶賛だったそうです。ヨーロッパの皮膚科医など、極東の学会に来てベートーベンの演奏など、びっくりしたかもしれません。
懇親会では以前千葉にいて、現在は京都大学で研究している旧知の先生と再会し、話し込んでいたら舞妓さんが『一緒に写りましょうか』、といってくれキレイどころと一緒に写真に納まりました。懇親会での舞妓さん、芸妓さんの踊り、三味線も素敵で食べ物、飲み物も美味しかったです。
学会の内容の方は、・・・もういいかな。(椛島教授が詳細はブログに挙げていますので、アカデミックの方はそちらで確認してみてください。”洛中洛外から椛島健治の頭の中を送ります”。)
http://www.kenjikabashima.com/