中原寺メール5/5

【住職閑話】~水田風景~
 大都会を抜けて車窓に水田の光景が広がると、とても幸せな気分になります。田植えを目前に一杯に張った今頃の水田風景は一番好きです。
水に映る山並み、白い雲、月‥‥。自然がかもし出す素敵な絵画が描かれているようです。
その田の水や作物が人間の知恵が作り出した原発事故によって汚染されると聞くと、いたたまれない思いになります。
大都会で過ごす人間は自然界から離れ、人間同士が比較することで生きようとします。だから欲望が膨らみ、それに振り回されてしまいがちです。だからスピードを要求され、ざわざわと時を過ごしてしまいます。
地方は人が少ないから、自然が朝を知らせ、夜を知らせ、自然界の運行の中に生業(なりわい)があります。だから急ぐ必要はありません。ゆったりと時が流れます。
人生70年否80年とも言われる時代なのに、誰もが何かに追われて自分自身のいのちと向き合わずに終わってしまうなんてさみしいものですね。
どのような時がきても、「ありがとうございました」といってこの世の最後を迎える準備をしておきましょう。
今年のゴールデンウイークはこころなしか静かな感じがします。

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