最近妻が千葉の古い歴史探訪に凝っていて、小湊鐡道の飯給(いたぶ)駅近くの大友皇子を祀っているという白山神社を訪ねたおり、トロッコ列車が走っているという情報を仕入れたようです。その後小湊鐡道沿線を紹介するテレビ番組で満開の桜と菜の花の中を走るトロッコ列車を目にして急遽予約しましたが、もう桜は散ってしまっていました。それでも沿線ののんびりした里山の風景を堪能した一日でした。
トロッコ列車は五井駅から出発。
先頭は一見蒸気機関車の様ですが、勿論蒸気で走るわけではなく、ボルボのディーゼルだそうです。
トロッコ車両は開放的で、天井もガラス(?)張り、窓も開放、春風を受けてゆっくりと走ります。
遠景、もうすでに田植えの始まっているところもありました。
飯給(いたぶ)駅近くには大友の皇子を祀ったという白山神社があります。壬申の乱で討たれた皇子ですが、関東のこの地まで落ちのびてきたという謂れがあるそうです。満開の時期の桜と菜の花はとても美しいとか。
里見駅では数十分停車しました。もう花も散り葉桜になっていましたが、満開ではさぞ綺麗だったでしょう。
トロッコ列車の後部、帰りはこちらが先頭になります。
月崎駅の近くには「チバニアン」と呼称される77万年前の地場逆転層があるとか。ローカルながら意外と国際的? 小湊沿線は外国にもファンがいて、沿線には各国芸術家の作品、モニュメントもみられるそうです。時に芸術祭も催されるとか。
途中、手が届く程の近くの切通しや隧道を通ったり、渓谷の橋梁を渡ったりと目を楽しませてくれました。
沿線の菜の花畑も美しく、かつての日本の田舎ののびやかな風景を思い起こさせます。
およそ2時間と普段の倍の時間をかけて、養老渓谷駅に到着。
バスで粟又の滝見物にも行きました。
長年 千葉に暮らしていますが、小湊鐡道は初めての経験でした。小さな集落ながら、多くの神社や旧跡があり、のびやかな景色に心が癒されました。遠くをみるだけではなく、もっと足元を見つめなおすのが大事と気付いたよい機会でした。