中原寺メール9/29

【前住職閑話】~あなたにとっての秋は?
 秋らしい日が続いて有難いことです。
穏やかなお天気の日の午前、雑音のまったくしない室内にいて、ゆっくりと飛ぶ飛行機の音だけが聞こえるのはなんとも心地よいものです。
 それは子どもの頃、同じような場の雰囲気があったような気がする懐かしい世界でもあるのです。
 ♪誰かさんが誰かさんが誰かさんが みつけた
  ちいさい秋ちいさい秋ちいさい秋 みつけた
  めかくし鬼さん 手のなる方へ  
  すましたお耳に かすかにしみた
  呼んでる口笛 もずの声
  ちいさい秋ちいさい秋ちいさい秋 みつけた♪
あなたにとって、秋は何をイメージしますか。
行楽の秋、味覚の秋、スポーツの秋、芸術の秋、読書の秋。人それぞれの思いがあるでしょうね。
 「秋」を辞書で引くと、実る、万物が成る、熟す等とありますから、秋は成熟ということを考えさせられます。
 味を聞く。目で聞く。耳で聞く。人間の成熟には「聞く」ことの大切さが不可欠であると思います。
 仏さまの教えを聞くことを「聴聞(ちょうもん)」といいますが、聴も聞もキクです。しかし「聴」はこちらからキク、「聞」はあちらからキコエル、ということです。仏さまのお話を聞き続けていると仏さまの声が聞こえてくるのです。
清らかな美しいみ声が静かに穏やかに聞こえてくるのです。
 ご一緒に聴聞いたしましょう。