WEB学会

新型コロナウイルスの蔓延のために、今年の日本皮膚科学会はWEB開催となりました。年初めはまだ京都での現地開催とWEB開催のハイブリッド方式を目論んでいたのが、どんどん感染が拡大し、残念ながらWEB開催となった、との経過説明が会頭の慶應大学教授天谷雅行先生の会頭講演でありました。
さて、実際のWEBオンライン学会は勿論初めての試みであり、主催者側も参加者側も戸惑いはあったでしょうが、新たな発見もあったのではないでしょうか。
全体の評価、総括などは主催者をはじめ、それぞれの専門の先生方がいずれ述べられるかと思います。
ここは、個人的な感想を述べてみたいと思います。
ステイホームでの講演は期待と若干の不安で待機していましたが、無事始まりました。概ね聞き取りやすく、演者も視聴者に聞き取りやすく、分かりやすくスライドを作り、話しているのだろうとの印象を受けました。
学会場のように前の人に画面が遮られることもなく、またくしゃみなどしても顰蹙をかうこともなく、リラックスして聴講できるのが思わぬ気づきでした。
また、オンデマンドのセッションでは、時間を気にせずにいつでも見られます。休日の朝は、寝床の中でiPadからでも見られ、また夕方はグラスを傾けながら、画面を見るといった一寸不謹慎な参加もしました。
一寸外出時にはiPhonに切り替えたりと自由度の高さも新たな発見でした。
便利な一面、やり方に慣れないせいもあり、iPadのどこかをクリックした拍子に画面が飛んでしまい、しばらく再度ログインできないこともありました。
またセッションによっては予定時間より短く終ったり時間を過ぎても終わらないセッション(海外からの熱のこもったセッション)もありました。
オンデマンドのセッションを日曜日の夜に見ようと取っておいたら、大会は終了しました、との表示が出て失敗したこともありました。
一番のトラブルは土曜日の午後にやってきました。午後の始まりのセッションは皆さんがログインを集中したせいか一時ログインできないトラブルが続きました。ややあって学会事務局から暫くログインを待って、複数の機器でログインはやめて、と連絡が入りましたが、ご多分に漏れず小生もあたふたし、iPad,パソコンとアクセスしようと色々いじってしまっていました。今回のこのトラブルは今後同様な事態に対応する教訓になるかと思いました。
WEB学会については、高齢者や子育て中の先生方から、現地に足を運ばずに参加できたとの喜びのメールもあったといいます。ステイホームで、交通費、宿泊費も要らず参加できるのもメリットです。
新型コロナウイルスは人々に多大な苦痛と不自由を及ぼしていますが、今回のWEB学会は「災いを転じて福となす」の例えの如く、将来のオンライン学会のメリットも教えてくれたように思えました。コロナが終息しても、現地、WEBハイブリッド学会方式をとってもらえれば小生のような爺医にとっても有難いと思いました。
大会関係者の皆様、短期間の間にこのような大変な試みを成し遂げ、提供して頂きありがとうございました。

大会公式twitterでは、事務局、twitter民のホットな交流が交わされていました。これをきっかけに日皮会がますます飛躍しますように!