血管炎・循環障害

皮膚科を長くやっていても一向に解らない領域もあります。血管炎、循環障害もその一つです。いろんな病態、疾患がからみあっていてすっきり理解できません。講演を聴いても分かったような、わからなかったような・・・、結局よく分かりません。小生の理解力のなさ、苦手意識もあるかもしれませんが、まわりの皮膚科医に聞いても結構同様な苦手意識をもっている人は多いようです。重要な分野ではあり、普通患者さんも大きな病院や大学病院に行くので、あまり診ませんがたまにみると丸投げ状態で紹介してしまいます。
そんな病気について無理に敢えて取り上げなくてもよいのでしょうが(でも過去にちらちらとそれなりに書いてはきましたが、)2018年の皮膚科講習会でまとめて血管炎の話を聞く機会がありました。よくわからないながらも重要な疾患群でもあるので自分の知識のまとめの意味も含めて数回に分けてまとめてみたいと思います。
2018.8.25 「皮膚血管炎、循環障害」
1.血管炎――総論 川上 民裕(聖マリアンナ医科大学)
2.結節性多発動脈炎・リベド血管症 石黒 直子(東京女子医科大学)
3.膠原病と血管炎 長谷川 稔(福井大学)
4.循環障害:動脈疾患・静脈疾患の臨床と診断 沢田 泰之(東京都立墨東病院)

話を聞いてもよく解らずもうすでに記憶も忘却の彼方にあります。幸い日本皮膚科学会ガイドライン「血管炎・血管障害診療ガイドライン2016年改訂版」が公表されていますのでそれにならってまとめてみたいと思います。さらに下記の本・雑誌もよりどころにして。
気持ちは大海に乗り出す小舟のような気分でもうすでに難破しそうで萎えかかっていますが、乗りかかった船で兎に角書き始めてみます。

皮膚血管炎 川名 誠司 陳 科榮 医学書院、東京、2013
下腿潰瘍・足趾壊疽 皮膚科医の関わり方 責任編集 沢田 泰之 Visual Dermatology Vol.9 No.9 2010
ガイドラインに照らして考えるふつうの血管炎 責任編集 川上 民裕 Visual Vol.13 No.7 2014