中原寺メール7/3

【住職閑話】~流行語大賞
 今年も半年が過ぎたところで早くも私の選ぶ流行語大賞三つが決まりました。
一位は、「今でしょ!」。これは自動車のCM「車を買う?今でしょ!」とともにテレビによく出ている或る塾の講師の言った流行語。
 二位は、「じぇじぇ」。NHKの朝ドラ「あまちゃん」の北三陸地方の驚いた時に発する方言だそうです。もっとも今はほとんど使われていないとか。
 三位は、「ならぬものはならぬのです!」。これはNHK日曜日の大河ドラマ「八重の桜」の会津言葉。
それでこの三つの言葉は仏教を説く場合にとても便利に使うことができます。
人はなかなか仏さまの教えを聞こうということをしません。「年をとったら」とか、「仕事が一段落したら」とか、言い訳ばかりして先延ばしです。世間の事が片付いたらというのは、生きている限り世間の暇など訪れるわけはないのに困ったものです。
一言、「仏さまの教えを聞くのは今でしょ!」
我が身の上は「朝に紅顔ありて夕べに白骨となれる身」であって、無常から逃れることはありえないのです。無常の真理を見抜けば、すべてをさしおいて聞かねばならぬのは「仏法第一」です。まさかこんなことになるとはと、その時になってちょっと待って下さいと悔やんでも、無常のことわりは「ならぬものはならぬ」のです。
そして仏教の真理に出遇うと、当り前と思っていたことがみなそうではなかったと、心に驚きを感じる身となるのです。それこそ「じぇじぇ、じぇじぇじぇ!」と、日々の出会いが新鮮に思えるのです。
この三つの今年の流行語を忘れないようにして下さいね!