シャモニの休日(2)

翌日は、メールドグラスの氷河歩きの訓練です。モンタンベール行きの電車駅から、急勾配の線路を上って、終点のモンタンベールからメールドグラス氷河に下降します。岩壁に取り付けられた、長い鉄の梯子をいくつも乗り換えながら降って行きました。
メールドグラス氷河は最初は岩や小石混じりですが、登るに連れて氷と雪になってきました。かなり多くの登山者が氷雪の訓練を兼ねて出向いていました。氷河の途中で急な斜面をなしているところが幾つもあり、初心者(?)の訓練に使われていました。上の方からしっかり確保しながらの、アイゼンワークやダブルアックスの訓練をしていました。
フランスの軍隊の登山訓練チームもいました。この地域に特化した部隊訓練のようでしたが、流石に若者だけあって、パワーがありました。
我々はそこを通り抜けて、メールドグラスを奥の方へ進んで行きました。
行く手の左側にはドリュの尖った岩壁が圧倒的です。ずっと奥の方にはレショ氷河の先にグランド・ジョラスの壁が圧倒しています。ガイドのジジに聞いたら、15年以上も前にドリュの岩壁もグランド・ジョラスのウォーカー稜も登ったそうです。伝説のクライマー、ワルテル・ボナッティが登った岩壁を間近に見られたのは感無量でした。
暫く進んで、まだ行くかとガイドがいうので、疲れたからもう帰ると言って引き返しました。行きは良い天気だったのに雨模様になってきました。そのせいもあってか、最後の梯子登りでは完全に足が止まってしまいました。
明日が本番というのに、これでは一寸きついかな、と自分でも思いましたし、ガイドも初日のグッドから大分評価を下げてしまったかなと思いました。
でも色々見物できてよかったかな。夜は連日の無理がたたり、運動不足を露呈してハムストリングがつりそうでした。

エギーユデュドリュ

 

ガイドのジジ

ベルト針峰?

グランドジョラス

メールドグラス氷河

左遠方にダン・デュ・ジュアンを望む