日皮総会ピアノ・リサイタル

 先日の日本皮膚科学会総会の初日の講演の終了後にピアノ・リサイタルがありました。
川内萩ホール 東北大学百周年記念会館で入場無料と書いてありました。何も知らずに学会プログラムに載っていて、”無料”の文字につられて皆のあとに付いていきました。チケット制とあるのも見逃して、会場で予備のチケットをもらって入りました。
 特別な紹介もなく、自然に始まった演奏は実に素晴らしいものでした。シューベルト、ベートーベン、ショパンの1時間余りはあっという間に過ぎ去って、ショパンのアンコール曲ももっと聴きたい思いでした。大きな拍手はありましたが、特別なアナウンスもなくこれまた自然に退席されて演奏会が終わったのも好ましいものでした。
 ピアニストは小山実稚恵とあり、「人気、実力ともに日本を代表するピアニスト・・・」とプログラムに書いてあり、これを知らないのは自分の無知を晒すようなものですが、仙台国際センターの森に囲まれた会場で至福の時を過ごせました。そういえば昨年のEADVはウイーンで開催され、モーツアルトやベートーベンの記念碑のあるウイーンの中央墓地まで行き、帰り道はワルシャワでショパンの生家や教会に立ち寄った事が想い起こされました。
 眼を閉じて聴けば、時空を飛び越えて音楽が流れているようでした。学会の講演で疲れた身には素晴らしい企画のように思えました。
 ただ、これはただのリフレッシュだけではなくて、小山氏は2011年の東日本大震災以降、被災地活動の一環として、仙台を中心に演奏活動を行っているということでした。

 後日、浦安の皮膚科医会に東北大学の山﨑先生が講演に来られました。ブログで何回も書いている自然免疫、抗菌ペプチド、酒さ、ニキビのスペシャリストです。当日は実地医家向けにニキビの臨床の話でした。会が終わった後に、総会の事務局長をされた山﨑先生にいろいろ話を聞きました。
 気になっていたあのコンサートは誰の発案ですか、と言わずもがなの質問をしたら、やはり会頭の相場節也先生です、とのことでした。学会はneo-dermatologyを標榜し、Stephan Katz先生を招請するなどアカデミックなものの、東北地方復興の後押しをしたいという会頭の思いがこもった企画なのだと思いました。
 早速、にわか小山実稚恵ファンになり、CDを数枚購入しました。