膠原病懇話会

先日、千葉小児膠原病懇話会に出席しました。開業してから膠原病などほとんど縁のない状態だったので、まともに膠原病の講演など聴いたことがありませんでした。
その中で筑波大学の藤本学先生の皮膚筋炎の講演がありました。
小生の皮膚筋炎の知識は随分前で止まってしまっています。以前内科研修医だった頃、第2内科で膠原病グループの研修を受けていました。あの頃は全身性エリテマトーデス(SLE)や強皮症(PSS)や皮膚筋炎(DM)の患者さんが多く入院していました。治療は主にステロイド剤の全身投与でしたが、いずれも治療に抵抗する例が多く、副作用を気にしつつ指導医に教わりながら右往左往していました。そのうちの何人かは不幸な転帰をとった苦い思い出があります。
特に皮膚筋炎ははっきりとしたバイオマーカーもなく、内臓悪性腫瘍がみつかったり、突然間質性肺炎を起こして、あっという間に肺が真っ白になったりしました。
皮膚科に転じてからも悪性腫瘍の合併の患者さんなどがあり、とても苦労した思い出がありました。
あの頃はやっとJo-1抗体が出てきた頃でした。
今回の講演を聴いて、皮膚筋炎の特異的な自己抗体が近年多く同定されて、臨床病型と密接に相関し、病変の分類や予後すら予測することができて、あのどうしようもなかった間質性肺炎も早期に対応ができるようになったのを知りました。
正に隔世の感がありました。まるで浦島太郎になったような心持で聴きました。
その内容をまとめてみます。