掌蹠(しょうせき)膿疱症 (1)

日本皮膚科学会東京支部学術大会のシンポジウムに「掌蹠膿疱症―基礎から臨床へ――」がありました。
掌蹠膿疱症は皮膚科では比較的によくみられる疾患です。患者さんもこの病気のことをよく知っている人もいて、そこそこビオチン、光線療法も効きますが、寛解増悪を繰り返すので、治療もまんねりになった感がありました。
そういえば、いつかこれについて調べます、といってそのままにしていました。
理解しているつもりになっていた疾患ですが、出席してみて最新の情報を見聞きし、知らないことが多いことを知らされました。
学会から帰って調べてみたら、日本皮膚科学会のHPの皮膚科Q&Aの掌蹠膿疱症の項目は照井会長が執筆していて、またVisual Dermatologyの掌蹠膿疱症の治療の特集号も責任編集 照井 正となっていました。
掌蹠膿疱症の喫煙とアセチルコリン受容体の病態の解明を進めたスウェーデンの女性学者Eva Hagforsenを招いてのシンポジウムでした。
Visual Dermatologyの初めには羅針盤として照井先生の
 掌蹠膿疱症に挑戦!! 治療法の確立と病態の解明を目指して
という巻頭言が載せてありました。
沢山あるシンポジウムのひとつではありましたが、先生の掌蹠膿疱症、乾癬に対する並々ならぬ思いが感じられました。そういえば東北大学で田上八郎先生の薫陶を受けた先生だからかもと思いました。
それで、主にこの特集号を種本に、掌蹠膿疱症について調べてみることにしました。