アレルギーについて考える

日常診療をしていて、アレルギーという言葉を聞かなかった日はほとんどありません。それ程に日常的で馴染みの深い言葉ですが、さてその実態はどれほど理解されているでしょうか。「アレルギーの原因を調べて下さい。」とはよく聞く言葉ですが、一見してアレルギーではないな、と思う病気にもよく使われています。原因はなんですか、という程の意味で使われているのでしょうか。
かぶれに対しても、アレルギーの血液検査をして下さい、といわれることがありますが血液検査ではわかりません、パッチテストで調べていくものです、というと怪訝な顔をされることもあります。
アレルギーという言葉は便利で皆が知っているようでいて、実は非常にデリケートで誤解を招き易い言葉です。
特に、蕁麻疹とアトピー性皮膚炎ではよく使われ、誤解を招き易く、時には説明しても納得が得られず、不満を残したまま外来を立ち去るといった場合もあります。
近着のVisual Dermatologyという皮膚科の雑誌に 最新! 食物アレルギーの診断と治療 という特集号がありました。
食物だけがアレルギーの原因ではありませんし、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎は本来別の疾患ですが、食べ物は多分多くのアトピーの子の母親には常に気になっている事柄だと推察します。
現時点で最新の情報とのことですので、それを基にできるだけ分かり易く何回かに分けてまとめてみることにしました。(その分野の専門家でもない者が適切に説明できるか心許ない所ではありますが)

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