中原寺メール8/3

【住職閑話】~暑さ対策?~
 連日連夜の猛暑続きに加えて、ロンドンオリッピックの中継を見過ぎていささか寝不足気味ではないでしょうか。
 この前の朝は、ガラス戸越しの中庭で、野良猫が熱中症で死んでいるのかとビックリさせられました。完全に体の延びきった状態でガラスを叩いても反応せず横たわっていましたから‥‥。
さて昔から「緑陰で本を楽しむ」という諺がありますが、こう暑くては緑陰も熱風で身の置き所がありません。こんな時は石川五右衛門の「釜茹で」を思い描くのは如何でしょうか?
史記によると石川五右衛門は秀吉の安土桃山時代の大盗賊、文禄3年(今から918年前)に捕らえられて、8月24日京都三条河原で一子と共に釜茹でになって殺されたといいます。一説では高温の釜の中で、自分が生き絶えるまで子供を持ち上げていたとも、あまりの熱さに子供を下敷きにしたとも、後年創作されているのは面白いことです。
前者では、いかに大盗賊でも吾が子可愛さの親の情を描いているし、後者では、親といえども苦しみから逃れるためには自らを先とする自己中心性をいっているのでしょう。
現代社会の「子どもへの虐待」があとを絶たないことを思うと、後者の親の非情さばかりが目につきます。
石川五右衛門の釜茹での瞬間の所業はいつもこの私へのメッセージ(伝えたいこと)と受け止めたいものです。
釜茹での暑さを思うよりも、己の自己中心性に生きる罪深い姿に冷や汗が出ます。

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