【住職閑話】~知床岬へ~
真夏日が続いていますが、これから訪れる夏本番にお体を大切にして下さい。
私は今日から少し休暇を貰って北海道の知床方面に行ってきます。
思えば50年も前、友人と二人で北海道を旅しました。学割が5割だった頃で汽車と青函連絡船に乗って函館~登別~札幌~旭川~網走~知床~十勝~苫小牧といった所を回り、観光地を旅館に泊まりながらめぐり、悠長に十泊もしたことがありました。
知床はそれ以来となりますが、たしか「知床旅情」の歌が流行っていた頃ではなかったかと思います。まだ秘境といわれていたし、観光船で知床半島を海から眺め、国境の国後島が見えたことを覚えています。
旅したその友も亡くなってはや十四年にもなります。中学・高校・大学と一緒で、とても気が合う奴でした。
8月の暑い日、壮絶な癌死で逝きましたがほんとうに残念なことでした。
生き延びている私は妻と二人の知床旅行ですが、なぜか彼のことが思い出されます。
自由自在な仏の世界にいる彼は、私より一足さきに知床の地でハマナスの花の一輪になって私たちを迎えてくれるかもしれません。
皆さまにはメールにて涼しい風をお届けします。