中原寺メール7/3

【住職閑話】~絵本を読む~
重苦しい梅雨空の一日、気に掛っていた歩道上にまで垂れ下がっていた枝垂れ桜の枝の剪定作業をしたら汗が滴り落ちてきました。
わずかな時間と作業量なのに、じっとりとした疲れを感じたのはいかに体力が弱っているかのあらわれです。それからは昼食を挟んで眠気に襲われ、久し振りによく眠りました。
学校から帰ってきた孫娘の気配にやっと起きだしましたが、体と頭がスッキリしないのは今日の蒸し暑さなのでしょうか。
そんな気分を変えてくれたのが孫に「読んで!」とせがまれたオスカー・ワイルド原作の「わがままな きょじん」という短い一冊の絵本です。
原作では、わがままな巨人が、やがて子どもたちを見てやさしく温かい気持ちになっていつかおじいさんになり、白い花の咲く木の下で死んでいくところで終わります。
そして、作者のオスカー・ワイルドの次の言葉が今日の思い気分を振り払ってくれました。
「ワイルドは、自分の幼い息子たちに、この童話を話して聞かせている時、彼の眼には、涙がいっぱい溜まっていました。長男のシリルが驚いてその理由をたずねると、『ほんとうに美しいものに出会うと、泣かないわけにはいかないのだ』と答えたといわれています。」
「ほんとうに美しいものに出会う!」。

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