中原寺メール12/17

【前住職閑話】~仏法とは鉄砲の反対!
 身辺に思わぬ事情が発生して、メールの配信を2か月ほど休みましたことをお詫び致します。
 身も心も落ち着かない日々が過ぎてゆく中に、もう今年も残り少なくなって来年のカレンダーに予定を次々と書き込んでいます。
 相も変わらずバタバタと動き回っている私にぴったりの次のような逸話が目に留まりましたのでご紹介します。
 今から62年前に72歳で往生された石川県の生んだ高名な僧、高光大船師と若者との対話です。
 『ある時、日頃から仏法を聞くことに背を向けていた若者に「仏法とは何ですか」と問われた時、師は「仏法とは鉄砲の反対だ」と答えたそうです。その意味は「鉄砲は生きている者を殺すものだが、仏法は死んでいる者を生かすものだ」というのです。そこで「棺桶の中に入ったものを生かすのが仏法か」と問うた若者に、「あれは遺体であり、死んでいる者とはいわない」といい、さらに「お前のような者を死んでいるというのだ」と言われたそうです。それで、若者が「俺は生きてる」と手足を動かすと、「それは動いている
だけで、生きているのではない」といわれたそうです。この一言が縁となって、その若者は仏法を聴聞するようになったというのです。』
 さて、あなたは「生きているといえるでしょうか」、動き回ってるだけで「死んでいるといわれるのでしょうか」。
 忘年会のシーズン、仏法に生きることの大切さを忘れていませんか。